過払い金とは
過払い金とは
サラ金、消費者金融、信販会社、商工ローンに対して、長期間高い利息を払い続けてきた方は、今の借金に充当することができ、借金が大幅に減るだけではなく、過払い金が戻ってくる可能性があります。
取引の内容によっても変わってきますが、平均して7年程度の返済があると過払いになっていることが多いです。
あくまでイメージですが、ある年の1月1日に50万円を約定利率27パーセントで借りて、同月の25日から毎月25日に1万1200円ずつ払っていたとします。この場合、8年返済しても、27パーセントの利率で計算していると、借金は49万円以上残っている計算になります。
しかし、これを利息制限法による計算、過去にさかのぼって差額分は元金を払ったことにする計算をおこなうと、本当の借金額は上のグラフのようになります(当然充当・過払い利息5%計算)。
借金額がマイナスになっているのが過払い状態で、お金が戻ってくる場合です。
なぜこのような事が起こるのでしょうか。
利息制限法という法律があります。
この法律は何かというと、法的にお金を貸す場合に、利息の上限を決めたものです。
利息制限法は強行法規という強い法律であり、勝手に契約で変更することはできません。
具体的な上限額は、元金の金額によって変わってきます。
元金が
100万円以上なら年15%
10万円以上100万円未満なら年18%
10万円未満なら年20%
これが利息制限上、取ることができる利息の上限なんですね。
ところが、貸金業者によっては、これを上回る利息を取っていることがあります。
弁護士が業者と交渉する際には、この差額分を計算して、元金を払ったことにします。
この差額分が新聞等でグレーゾーン金利等と言われているものです。
以下、あくまでイメージで説明します。
これは、貸金業者が27パーセントの利息を取っていたと仮定した場合です。
この差額分を、過去にさかのぼって元金に充当していきます。
元金がその分だけ減ります。
元金はこの分だけ減りますので、過去に差額分を払っていればいるほど、つまり今までに高い利息を払っていればいるほど、元金が減る部分も大きくなります。
つまり、長い間取引をしていればいるほど、減額される部分は大きいのです。
利息を払っている期間が増えると、元金は減るだけでなく、ほとんどゼロになることもあります
さらに利息を払っている期間が増えると、元金がなくなっているのに利息を払っていることになり、利息を払いすぎていることになります。
これが過払いという状態です。
この過払い金については、貸金業者が取得できる理由がありませんので、取り返せることになるのです。
さらにこの過払い金については利息をつけて取り戻すことができます。
これを取り戻すために、裁判を起こすこともあります。
最初から差額が出ない約束での借金、つまり利息制限法の範囲内の利率での借金の場合には、長期間返済していても元金は減らないことになります。
※現在、利息制限法の範囲内の利率でも、過去は高い利率ということもあり得ますのでご注意下さい。