事例紹介
ケース紹介
オリエントコーポレーションの過払い金計算事例
株式会社オリエントコーポレーションは、大手クレジット会社です。
オリコブランドのクレジットカードを発行しています。
クレジットカードやキャッシングの時期にもよりますが、以前にキャッシングをしていたのであれば、過払いになっていることも多いです。
オリコの取引期間と過払い金額一覧
ジン法律事務所弁護士法人で扱ったオリエントコーポレーションの取引の利息制限法計算結果の一部を記載しますと、以下のような状況です。
計算前 | 計算後 | 取引期間 | |
---|---|---|---|
0円(完済) | → | -29万円 | 10年 |
0年(完済) | → | -99万円 | 13年 |
5万円 | → | -78万円 | 12年 |
0円(完済) | → | -9万円 | 9年 |
0円(完済) | → | -134万円 | 16年 |
0円(完済) | → | -54万円 | 16年 |
0円(完済) | → | -104万円 | 19年 |
0円(完済) | → | -97万円 | 12年 |
0円(完済) | → | -87万円 | 16年 |
50万円 | → | -125万円 | 16年 |
49万円 | → | -293万円 | 21年 |
0円(完済) | → | -63万円 | 7年 |
50万円 | → | -550万円 | 27年 |
0円(完済) | → | -20万円 | 10年 |
当時の約定利率や取引状況によって、金額は異なりますが、一例として参考にしてみて下さい。
オリエントコーポレーションで過払い金が戻る根拠
オリエントコーポレーションのクレジットカードで過払い金が発生、戻ってくる根拠は、利息制限法です。
利息制限法では、元金100万円未満の場合の上限利率として、年利18パーセントとしています。
ところが、法改正前の多くのクレジットカードで、これを上回るキャッシング利率が設定されていました。
このようなオリエントコーポレーションのクレジットカードでキャッシング取引をしていた場合、上限利率との差額が払いすぎているので、まず借金にあてられます。
借金が完済されても、払っていた差額分は、過払い金として戻ってくる仕組みです。
オリコショッピングや車のローンは別
オリコのクレジットカードでも、ショッピングの場合、利率が違法金利にはなっていないので、過払い金は発生していません。
過去、何十年もショッピングを利用していたとしても、過払い金はありません。
クレジットカードでお金を借りるキャッシングだけが対象です。
同じように、個品割賦や車のローンでも、過払い金はありません。
オリコは、車のローン、オートローンの最大手とされており、利用していた人も多いかと思いますが、車のローンではもともとの利率が一桁台であることが多く、利息制限法の範囲内です。
過払い金はありません。
オリエントコーポレーション過払い金回収までの期間について
回収事例では、請求をしてから、裁判経由で、入金まで約5カ月というケースがあります。
訴訟提起により、過払い金は減額をせずに全額回収ができます。裁判経由でも時間がかかっていないことから、交渉で減額するメリットは少ない業者といえます。
ただ、オリコも、他のクレジット会社と同じように取引履歴の開示に時間がかかることが多いです。
裁判に動いてくれない専門家に依頼すると、金額が減る可能性がありますので、依頼時に見極めが必要でしょう。
オリコの過払い金と消滅時効
過払い金にも期限があります。
法的には、消滅時効と呼ばれます。
過払い金の消滅時効は、取引を終了してから10年です。
ここで、「取引の終了」とはいつなのかが問題になってきます。
過去に、オリコのカードでキャッシングをしており、現在まで続いているのであれば、取引は終了していない、過払い金は消滅時効になっていないといえます。
これに対し、10年以上前に、キャッシングを完済、クレジットカードも解約しているようなケースでは、過払い金は消滅時効になってしまっているといえます。
オリコの過払い金で問題になるのは、キャッシングを一度完済、その後、しばらく期間をあけて、キャッシングを再開したような空白期間があるケースや、キャッシング後、ショッピング利用だけを続けていたケース、別カードにして取引が続いていたようなケースです。
このような場合に、取引の終了や過払い金の充当問題が出てきて、全国の裁判所で争われています。
このような事情がある取引の場合には、取引の内容や個別事情によって、過払い金が回収できることもありますが、敗訴リスクもあるということになります。
オリコの一部のクレジットカードだけ過払い金請求
過払い金請求のご相談では、一部のクレジットカードだけ請求したいという声もあります。
たとえば、オリコのクレジットカードを何枚も持っていて、昔から使っていたカードだけ請求したいというものです。
しかし、このような請求はできません。
オリコに対して、過払い金の請求をする場合には、オリコの他のローンも取引停止となります。
そのため、一枚のカードで過払い金があっても、他のローンと相殺されることになります。
オリコのカードショッピングがある場合の過払い金
オリコのクレジットカードで、キャッシングもショッピング利用もしていた場合も問題となります。
キャッシングでは過払い金が発生したとしても、ショッピング利用の残高がある場合、まず、ショッピング残高に過払い金はあてられます。
たとえば、キャッシングは完済、ショッピングは50万円の残高があるという状態で、過払い金の請求をしたとします。
利息制限法による過払い金の計算をした結果、キャッシングで80万円の過払い金がある、という場合、80万円がそのまま戻ってくるのではなく、ショッピングの50万円が差し引かれて、差額の30万円のみが戻ってくるということになります。
過払い金が40万円だったというような場合には、ショッピング残高を下回るので、ショッピング残高に充当され、残りの10万円の請求を受けることになります。
借金自体は、40万円の減額を受けられていますが、手元に過払い金が戻ってくるものではないので注意が必要です。
オリエントコーポレーションの経営状況
過払い金を請求したり、裁判を起こしても、相手方が倒産してしまうと回収できなくなります。
この場合は、コスト倒れになるリスクがあります。
オリエントコーポレーションは、みずほFGの金融支援を受けています。
みずほ銀行のカードローンを保証したりもしています。
金融機関との提携は、1983年からとされており、かなり早期から金融機関と提携し、事業を進めていることがわかります。
一般的には、銀行がバックについている貸金業者については、倒産リスクは少ないといわれます。
過去の経営状況を見ると、2007年には、過払い金のための損失引当金の積み増しにより約4600億円の当期損失になると発表。約1400億円の資本不足、経営破綻のリスクが叫ばれました。しかし、上記のとおり、現在のみずほ銀行(当時みずほコーポレート銀行)が金融支援をし、再建。
過払い金請求が一段落したことで経営は安定するようになりました。
2017年以降の決算状況を見ても、営業収益は安定しており、一定の利益も継続して出ています。株主への配当もされており、経営状況の心配は少ないといえます。
オリコに対する過払い金請求は、以下のボタンよりお申し込みください。