
ファクタリングと過払い金
大阪地裁平成29年3月3日判決
ファクタリングと過払い金
ファクタリングと過払い金が問題になった大阪地裁平成29年3月3日判決(消費者法ニュース111号262頁)です。
ファクタリングは、将来の債権譲渡契約です。
運送会社がファクタリング業者との間で、取引先に対する将来債権についての包括的な債権譲渡基本契約を締結し、売買代金名目で金員を受領していたというケースです。
取引の内容を見ていくと、
基本的な債権譲渡契約の締結、
債権譲渡、売買代金の一部がファクタリング業者から運送会社に支払い、
債権の買戻し、運送会社からファクタリング業者への支払い、
債権譲渡通知を運送会社からファクタリング業者に預託していたものの、ファクタリング業者は運送会社に債権についての代理受領権を授与、これにより、取引先はそれまでと同じように運送会社に支払いをしていた、
というものです。
お金のやりとりだけを見て、ファクタリング業者から運送会社への支払いを貸し付け、運送会社からファクタリング業者への支払いを返済とみると、利息制限法の利率を上回る利息が取られる計算になっていたというケースです。
運送会社は、実態は金銭消費貸借であったと主張し,利息制限法に基づき計算をし、払いすぎている部分を過払い金として請求したのです。
判決では、上記取引内容を詳細に認定し、「本件取引は、金銭消費貸借契約に準じるものというべきであるから、利息制限法1条の類推適用を受けるものと解するのが相当である」として、過払い金の請求を認めました。
ファクタリングを装った利息制限法違反の貸金取引だったと認定したわけですね。運送会社は、この取引が公序良俗違反だとも主張していましたが、そちらは否定されています。
他の取引を装って利息制限法違反の取引がされるケースでは、偽装質屋などもあります。
経営が苦しくなった中小企業が狙われそうな手口ですので、気をつけてください。